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池田 佳隆; 春日井 敦; 高橋 幸司; 梶原 健; 諫山 明彦; 井手 俊介; 寺門 正之; 篠崎 信一; 横倉 賢治; 安納 勝人; et al.
Fusion Engineering and Design, 53(1-4), p.351 - 363, 2001/01
被引用回数:40 パーセンタイル:92.09(Nuclear Science & Technology)JT-60Uの高周波加熱として、電子サイクロトロン(EC)波による局所加熱/電流駆動の初期運転及び実験結果を報告する。本システムは、固体電流スイッチと高安定加速電源を従来の高周波加熱装置に付加することによりEC波を発振させるものであり、現在まで発振出力1MW,2秒,プラズマ入射電力0.75MW,2秒に成功した。局所加熱においては、アンテナの準光学可動鏡により、プラズマ中心から端まで、約15cmの中で加熱位置を制御できることを確認するとともに、入射の偏波条件を最適化することで、0.75MW,0.3秒の入射で中心電子温度を4.4keV上昇することに成功した。さらにNBIによる高 HモードプラズマにEC波を入射し、中心電子温度を約10keVに維持することを確認した。
梶原 健; 春日井 敦; 高橋 幸司; 池田 佳隆; 今井 剛; 安納 勝人; 芳賀 浩一*; 坂本 慶司; 横倉 賢治; 下野 貢; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.3, p.372 - 375, 2000/00
ITERや定常トカマク炉においてはECRFによる局所的な電流駆動により電流分布を制御しMHD不安定性を抑制することが期待されている。これを達成するために電子サイクロトロン周波数帯での発振管であるジャイロトロンの長パルス化や、入射位置の実時間制御の技術が不可欠である。現在、JT-60U用の高パワー長パルスECRFシステムを構築している。本システムは1MWジャイロトロン3本からなり、5秒以上の入射を目標としている。これまでにすでに1系統が稼動し、1MW-2秒、0.5MW-6秒の世界トップクラスの運転に成功した。この時の各部の温度上昇を調べたところ、いずれも設計値に近く長パルス化に対して熱負荷による問題は起こらないことを確認した。また、低電力RF試験により、アンテナからのビームの広がりがプラズマ位置で約10cm程度であり計算値に近いことを確認した。さらに、高パワーのプラズマ入射においては局所的な電子加熱を検証した。今後、アンテナの位置の実時間制御を実現し、3MW化と合わせ不安定性抑制の本格的な実証実験を行う予定である。